リスクの洗い出し方が分からない

問題

プロジェクトマネジメントガイドブックのリスク管理に関する質問。リスク管理の最初の工程として「リスクの洗い出し」が解説されていたが、リスクをどのようにして洗い出せば良いのか具体的な方法が知りたい。


解決策提案

プロジェクトを円滑に進める上で、起こり得るリスクをあらかじめ想定し、その優先度と対応策を関係者の中で共有することは非常に重要です。
それにはまずプロジェクトの中で発生する可能性のあるリスクについて洗い出しを行う必要があります。


リスクを洗い出す効果的な方法について2つ紹介します。

1.過去に起こった問題からリスクを想定する

これから開始されるプロジェクトと似たプロジェクトが過去にある場合、その時に起こった問題と同様のリスクが発生する可能性があります。
似たプロジェクトとは、同じ顧客や担当者から受注プロジェクト、制作内容や要件、仕様が近いプロジェクトなどを指します。

似たプロジェクトが過去にあったか上司や同僚に確認をして、その関係者とリスク洗い出しの会議を行うことで、効率よく起こる可能性が高いリスクについて洗い出すことができます。



2. プロジェクトのあるべき姿からリスクを想定する

プロジェクトには成功するための条件がいくつかあります。

例えば

・納期に間に合うように成果物を完成させる

・顧客が望む成果物のクオリティを実現する

・制作に必要な仕様が、顧客から提供される仕様書に過不足なく含まれている

などです。

上記が達成できない状況、ならびにその状況が発生する原因がリスクとなります。

以下に例を挙げます。

「納期に間に合うように成果物を完成させる」が達成できない状況とは「成果物の完成が納期に間に合わない」ことです。
この状況が発生する原因、すなわち何が起こると成果物の完成が納期に間に合わなくなるかを考えていきます。様々な原因が考えられますが、

・想定以上に制作時間がかかってしまう

・制作担当者が急病で休んでしまう

・制作途中で仕様が変更になる

・要件や仕様について顧客と当社の間で認識の齟齬がある

などが挙げられます。これらがすべてリスクとなります。

このようにして洗いだしたリスクに対しては、対応の優先度を決めるためにリスクを分類し、それぞれの対応策を検討します。

このサイトでもプロジェクトの中で起こりがちなリスクとその改善提案を紹介しておりますので、ぜひ参考にしてください。

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